運動が大切な理由を、本当の意味で知っていますか?

「運動が大切」
この言葉は、どこでも耳にしますよね。

でも実際に「なぜ大切なのか?」と聞かれると、
意外とすぐに答えられない人も多いと思います。

健康のため、ダイエットのため、筋肉をつけるため、
もちろんそれも間違いではありません。
けれど、僕が考える“運動の本当の価値”は、
「身体の機能を取り戻すこと」にあります。

すなわち人間の自然な状態になるということなんですよね。

つまり、運動とは「足りないものを足すこと」ではなく、
「本来あるはずの自分の身体を思い出すこと」なんです。

でも、分かっちゃいるけど、取り組めないのが運動だったりしませんか?(笑)

それはね、頭で理解出来てるけど、腑に落ちてないんです。

人間が行動できないのは、意思の弱さではないですよ。理解度の深さです。

だからこそ、今日の記事は、そんな運動の本質を7つの側面からお伝えします。
少しだけ長くなりますが、きっとあなたの“運動の見方”が変わるはずです。

① 血流が上がることで、全身が目を覚ます

運動をすると、心臓がポンプのように働き、血液が全身をめぐります。
この血流こそ、身体の生命エネルギーそのものです。

血液には酸素や栄養を運ぶ役割があります。
その流れが滞ると、細胞がエネルギー不足になり、
結果として「だるい」「冷える」「疲れやすい」というサインが出てきます。

運動で血流が良くなると、体のすみずみまで新しい血が流れ、
細胞が「目を覚ます」ように働き始めます。
特に、軽いウォーキングやストレッチでも十分効果があります。

「最近疲れが取れないな」と感じている人ほど、
実は血流が滞っていることが多いんです。
身体を動かすことで、内側から血が流れ、温まる感覚を味わってみてください。

② 筋力アップは「動ける身体」をつくるためにある

筋トレというと、「筋肉をつける」「見た目を変える」
というイメージが強いかもしれません。

でも、僕が考える筋力アップの本当の目的は、
「筋肉を動かす力」をつくることです。

筋肉は関節を守り、姿勢を支え、動作をスムーズにします。
筋力が低下すると、体を支える力がなくなり、
姿勢が崩れて疲れやすくなります。

たとえば、立ち上がる、歩く、しゃがむ──
当たり前の動作ほど、筋肉の支えが必要です。
だからこそ、運動は“筋肉を増やすこと”ではなく、
“筋肉を使えるようにすること”が大切なんです。

「鍛える」よりも「動かす力を取り戻す」。
これが、僕が考える筋力アップの本質です。

③ 関節可動域が広がると、身体が軽く感じる

デスクワークやスマホの長時間操作で、股関節や背中を始め、
私たちの関節はどんどん固まりやすくなっています。

関節の動きが悪くなると、
その周りの筋肉や筋膜に余計な負担がかかり、
「肩こり」「腰痛」「膝の違和感」などが起こります。

運動で関節をしっかり動かすことで、
関節の中の滑液(潤滑油のようなもの)が循環し、
スムーズな動きを取り戻せます。

「なんとなく体が軽い」「動きやすい」と感じるのは、
実はこの関節の動かしやすさが関係しているんです。

つまり、運動とは“身体の関節を目覚めさせる”行為なんですね。

④ 神経伝達が良くなると、反応が速くなる

運動は筋肉だけではなく、神経も鍛えています。
脳から筋肉に出される「動け!」という信号。
これがスムーズに伝わるようになると、反応スピードが上がります。

これは、スポーツをしていない人にも大事なことです。
たとえば転びそうになったとき、瞬時に手が出るのも神経の働き。
神経伝達が鈍っていると、咄嗟の反応が遅れ、ケガにつながります。

反応が鈍くなったなと感じることありませんか?僕はあります(笑)

運動によって神経回路が活性化されると、
「身体が自分の意識よりも早く反応してくれる」ようになります。
これが、いわゆる“運動神経が良い”状態。
でもそれは、生まれつきの才能ではなく、
誰でも鍛えていける感覚なんです。

⑤ 重力とのバランスが整う

地球上にいる限り、私たちは常に重力を受けています。
この重力とどうバランスを取るかで、
身体の使い方が大きく変わってきます。

運動によって姿勢を保つための筋肉(重力に対抗する筋肉)が目を覚ますと、
自然と立ち姿が美しくなります。
姿勢が整うと、呼吸が深くなり、内臓の働きもスムーズになります。

姿勢が悪い=体のバランスが崩れている。
それを整えるのが、まさに運動の役割なんです。

立つ、歩く、しゃがむ──
すべてが「重力との対話」だと思ってみてください。
それだけで、普段の動きが少し優しく、しなやかになります。

⑥ 脳にさまざまな身体の情報が入る

脳は、身体の動きを通してたくさんの情報を受け取ります。
動かない生活が続くと、脳は身体の地図を描けなくなり、
どこをどう動かしていいのか分からなくなります。

結果、「疲れやすい」「姿勢が悪い」「集中力が続かない」
といった不調につながっていきます。

運動によって多くの感覚入力が生まれると、
脳が「今、ここにある身体」を再認識します。
これは、ストレスケアやメンタルの安定にも効果的です。

だからこそ、運動は“脳と身体をつなぐスイッチ”でもあるんです。

⑦ 筋膜(ファシア)の滑りが良くなる

筋膜(ファシア)は、筋肉や内臓、神経などを包む薄い膜のこと。
この筋膜がスムーズに動くことで、
身体はしなやかに、軽やかに動くことができます。

反対に、筋膜が癒着して硬くなると、
コリや痛み、違和感の原因になります。

運動をすることで、この筋膜の“滑り”が良くなり、
全身の動きがスムーズになります。
ストレッチやヨガ、ウォーキングなど、
強い運動でなくても十分に筋膜は刺激されます。

「体がほぐれた」「血が通った感じがする」
そんな感覚は、まさに筋膜が喜んでいるサインです。

⑧ ストレスを解消し、心が軽くなる

運動には、身体だけでなく「心を整える力」もあります。
身体を動かすことで、脳内に“幸せホルモン”と呼ばれる
セロトニンやドーパミン、エンドルフィンが分泌されます。

これらのホルモンは、気分を前向きにしてくれたり、
ストレスをやわらげる作用があります。
特に、ウォーキングや軽いジョギング、ストレッチなどの
“リズム運動”は、セロトニンの分泌を促すと言われています。

「なんとなくモヤモヤする」「気持ちが沈む」
そんな時こそ、少し体を動かしてみてください。
運動によって呼吸が深まり、血流が整い、
気持ちがスッと軽くなる感覚を味わえると思います。

心の緊張がゆるむと、身体も自然とゆるんでいく。
運動は、まさに心身のリセットボタンなんです。

「鍛える」より「感じる」運動を目指してみるのも良い

ここまで8つの理由を挙げましたが、僕から提案したいことは

運動は鍛えるよりも、身体を感じるためにやってみる。

自分の身体を感じる。
呼吸の深さを感じる。
血の巡りを感じる。

その“小さな気づき”の積み重ねこそ、
体質改善や健康づくりの第一歩になります。

完璧じゃなくていい。
ハードに頑張る必要もない。
「今日は10分だけ歩こう」でも十分です。

自分のペースで動くこと。
それが、身体を大切にするということなんです。

まとめ

運動は、単に筋肉をつける行為ではなく、
「身体と心をもう一度つなぎ直す時間」です。

もし最近、
・体が重い
・やる気が出ない
・姿勢が崩れてきた
そんなサインを感じているなら、
それは「身体を動かしてほしい」というメッセージかもしれません。

まずは軽く歩くだけでもいいです。

と、いうか奄美の皆様は、車移動が多いですから、是非とも歩いて頂きたいです。

運動は、自分を大切にする習慣の1つでもあります。
今日も、あなたのペースで身体と対話してみてください。